グレッチの知識に乏しすぎて、グレードはどれくらいの物なのか、製造国がどこなのか、パーツ交換や改造はあるのか、そもそもこの価格は適正なのか etc…なにもかもがわからず、いいなぁと思いつつも眺めるだけで帰ってきました。
帰宅してからゆっくり調べると総合的に「なかなか “ 買い ” な個体かも」とわかり、1週間後に再びそのハードオフに行くとまだあったので連れて帰ってきちゃいました(^^)

Gretsch DUO JET G6128-62です。
2001年製。
デュオジェットにはレスポールシェイプのようなシングルカッタウェイタイプと、SGシェイプのようなダブルカッタウェイタイプがあるそうです。ご覧のように僕のは後者。

メイプルトップ、マホガニーバックというウッドマテリアル。
誕生した1952年当時は『ソリッドボディシリーズ』として発売されたそうですが、厳密にはバックのマホガニーをくり抜いた(Fenderシンライン的な)構造です。でも「ホロウボディ」とはしなかったのは、グレッチの他の主要モデルがアコギやフルアコのようにトップ・サイド・バック材を個別に貼り合わせた完全なホロウボディだったから、それらと混同しないように「ソリッド」としたのかもしれませんねー(憶測)。
チャンバーの恩恵で本体重量は3.3kg(体重計での測定)。
重いビグスビーユニットが載っててこれですから、もし無かったら3kg割ってるでしょうね。

フロント・リア共にピックアップはフィルタートロン。
エスカッションは飾りのようなもので、ピックアップ自体はボディに直付けです。構造的に細かい高さ調整はできないので、12本の可動式ポールピースの出っ張り具合を細かに調整してバランスを追い込んでやります。
リアは難なくいい感じになるのですが、フロントの調整がなかなか難しい(汗)ジナパパ@zinapapa_guitarGretschのフィルタートロンピックアップって、高さ調整やポールピースの出っ張り具合の調整がなかなかシビアで難しい https://t.co/4x9SzqO5uQ2023/04/16 17:33:13
巻き弦の音をブライトにするため、フロントPUのブリッジ側ボビンのポールピースだけ高くしましたが、それでも僕の好みとしてはもっとブライトな張りが欲しいところ。
よく、片側ボビンのポールピースを抜いてシングルコイル風にしたり、ピックアップ自体をTV JONESに交換したり…といった改造がなされる理由がわかります(笑)
※ ただ、後日エレキ堂さんでフロントのことを相談しましたら、僕のデュオジェットを鳴らしながら村井店長は「このままで十分いい音じゃん」的なご反応だったので、きっと僕が普段シングルコイル使いなのでハムバッカーのフロントが苦手なだけなんだと思います(苦笑)

トグルスイッチが2つあり、1つはピックアップセレクター、そしてもう1つはトーン切替スイッチです。一般的なギターのトーンはポットで連続可変的に調整しますが、これは3段階の切り替え式なのです。
一般的なポット式のトーン回路はつまみマックスでもポットとコンデンサは通るのに対し、このグレッチのスイッチ式のトーンはバイパスのポジションがあるというのが面白いですよねー!

トレモロユニットはGRETSCHのロゴ入りBIGSBYです。
基本的にはBigsby B3と同じ、テンションバーが無いタイプと同等品ですね。
これまでビグスビー搭載のギターはそこそこ所有してきましたが、アーミング後のチューニングのズレには決して強いとは言えず、実用的というよりはルックス重視なトレモロユニットという印象もあったのですが、、

デュオジェットのブリッジはローラーサドルになっているためか、アーミングしてもチューニングがほぼ狂いません!ビグスビーがこんなに実用的だと感じたのは初めてかも!笑
ちなみにこのブリッジはボディに固定されておらず、弦のテンションでボディに押さえつけられているだけです。なので簡単にズレますw
現行モデルはブリッジのダボがボディの穴に入ることでズレないようになっているらしいです。

スリムなヘッドストック。そして0フレット仕様です。
指板はローズウッド。1962年当時のオリジナルが何の材だったかはよくわかりませんが、2003年にグレッチがFenderに買収された後はエボニー指板になるようです。

ヘッド裏。
ヘッド先端からネックエンドまで真ん中に黒いラインがありますが、このラインを境に2ピースになっているんでしょうか??

ボディーバック。
ダブルカッタウェイなのでハイポジションがめちゃくちゃ弾きやすいです!!ネックを握り込んだフォームのままで最終フレットまで難なく押さえられます!
と言っても、ハイポジションでピロピロとギターソロを弾くといったイメージのギターではないですけどね(笑)

バックプレートにシリアルナンバーが入っています。
最初の2桁が製造年。
次の1桁が製造月(10〜12月は2桁)。
次の3桁が型番(G6***)。
ハイフンを挟み、通し番号。
だそうです。
つまりハイフン前の数字は同じ物がたくさん存在するということですね。
僕の個体を解読すると、、、
2001年5月製のG6128で、2912本目の製造ということになります。
(この解読方法は2003年にフェンダーに買収される以前の日本製モデルに当てはまるそうです)
グレッチは1989年以降、主要モデルは日本製(寺田楽器製)になるとのことなので、僕のデュオジェットも例に漏れず日本製ということになります。

ダブルカッタウェイのDUO JETと言って思い浮かぶのはAC/DCのマルコムヤング…と言いたいところですが、僕の中ではラルクのhydeさんです!HEAVEN'S DRIVEのPVやライブでデュオジェットを掻き鳴らしながら歌うhydeさんの姿を見て、若かりし頃のジナパパ少年は目を輝かせていたのでした!
という訳で、、、
お耳汚し、失礼しましたージナパパ@zinapapa_guitar「いつかあのギターを持ったらあの曲を弾きたい」っていう夢のひとつが叶った☺️ https://t.co/GyPqHVYBvM2023/04/15 13:51:38
最後のシャラ〜ン&ビグスビーがグレッチっぽくないです?^m^
このようにリアのフィルタートロンは一般的なギブソンタイプのハムバッカーに比べて暑苦しさが無いので僕的には非常に扱いやすいです。ただフロントのフィルタートロンピックアップは、ちょっと垢抜けない感じがクリーンだとより気になってしまうので、僕的には歪ませた方がエッジが立って使いやすいです!

現状では特に改造点は無いんですがピックガードとストラップピン1つが欠品しています。どちらも純正品を購入するとなかなかお高いのですが、ストラップピンは汎用品でもいいですしピックガード無しも硬派な雰囲気で悪くないので、このままでいいかなと思ってます。

リアの音は特に不満は無いですが、フロントピックアップはTV JONESなど他の物もちょっと試してみたいです。あと、新品販売されていた2000年前後で定価27万円もしてたギターのわりにはポットがミニサイズなのがちょっと萎えポイント(失礼!)なので、気持ち的には普通サイズのポットに交換したいですねー。


という訳で、2001年製GRETSCH DUO JET G6128-62でした!
誤解を恐れずに言うとちょっと色物扱いとして見ていましたが、普通に実用的なギターであることがよくわかったので、ライブでまたギタボやることがあったら使ってみたいです

※ 2023.04.29 追記
フロントピックアップを交換してみました!
