別件でハードオフに行ったらたまたま出会い、試奏したら最高だったので連れて帰ってきてしまいました!
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1967年製Fender ショーマンです!
(下のMarshallキャビは元々うちにある物で、今回買ったものとは関係ありません)

1967年(機種によっては68年)からフェンダーアンプは、それまで続いたブラックフェイスからシルバーフェイス(銀パネ)に変わります。67年はちょうど過渡期なので、ブラックフェイスもシルバーフェイスも両方存在しますね。
そのシルバーフェイスの中でも、初期の物はフロントパネルの外周にアルミサッシが付いた通称ドリップエッジという仕様です。


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その中でもさらに初期の個体には、コントロールパネルにこのような黒い縦ライン(通称Black Line)が入ると言われています。…が、僕が過去に所有していたVibrolux Reverbは1970年製にもかかわらずブラックラインが入っていたので、かならずしも「初期だけ」という訳でもなさそうです。
まぁFenderはこの辺結構アバウトで、余剰パーツを後年になってから使うということはザラにあると思います(思いますっていうか実際そういう事実がありますw)。


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SHOWMANというアンプはパワー管に6L6GCをクワッド(4本)で使用した出力85Wで、フェンダーの中でも高出力な部類のアンプです。同時期のツインリバーブもたしか85Wだったはず(違ったら申し訳ありません)なので、乱暴に言うとツインリバーブからリバーブを無くし、ヘッドとキャビをセパレート(ピギーバック化)したモデルという感じの位置付けと言ってよいかと思います。


コントロール類を見ていきましょう!
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NORMALチャンネル
1と2(HIとLOW)のインプット。
BRIGHTスイッチ、VOLUME、TREBLE、BASSのコントロールです。

Fenderロゴエンブレムですが、この年代はたしか下にラインが入ったロゴだった記憶があるので、交換されているのかもしれませんね。

※追加
ごめんなさい、この年式でも下にラインが入ってないロゴも存在してました。ドリップエッジ最初期の個体にはラインの無いロゴ(ノンテイルロゴ)が僅かに存在し、レアだそうです!


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続いてVIBRATOチャンネル
1と2(HIとLOW)のインプット。
BRIGHTスイッチ、VOLUME、TREBLE、MIDDLE、BASSのコントロールです。
前述のノーマルチャンネルには無かったミドル(中音域)ツマミがありますね。
MIDDLEツマミは7より上げたあたりから、ミドルツマミの無いNORMALチャンネルよりもバキ!っとした前に出るサウンドになっていく印象。

あとはビブラートがONの時のSPEED、INTENSITYコントロールですね。

ちなみに、さきほど「ツインリバーブをピギーバック化したモデル」と書きましたが、ツインリバーブはノーマルチャンネルにもミドルコントロールがある点で異なります。


次に裏面を見ていきましょう!
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注)一応シリアルナンバーにはモザイクを入れております。


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電圧切り替えスイッチ、グラウンドセレクター、


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電源スイッチ、スタンバイスイッチ、スピーカーアウト、増設スピーカーアウト、ビブラート用フットスイッチ端子と並びます。まぁこのあたりはFenderアンプでは見慣れたレイアウトですね。


続いて中身も見ていきましょう!
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注)パワー管は抜いてあります。


デイトから、近辺の年式が載せられているのでトランス類はオリジナルだと思います。
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ビンテージ機材って部品がオリジナルなのか交換されているかによって市場価値がかなり変化するので、そういう意味では無視できないポイントではあります。しかし楽器である以上しっかり元気な音で鳴ってくれることがまず最低必須条件なので、劣化して不調なのに価値が下がるのがイヤだからとオリジナルパーツに執拗にこだわるのは “ 実用品 ” としてはちょっと違うかなと思います。

なので僕はあまりオリジナルパーツにこだわらないですし、実際過去に所有してきたビンテージアンプの中にはガッツリ改造されていた個体もあります。

もちろんコレクターさんは考え方もまた全然違うんでしょうけどね(^^)


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67年デイトのポットが並びます。
キャパシタ類を見るに、必要に応じてメンテされてきたことが伺えます(^^)


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ヘッドシェル内部に貼られたチューブチャート
欠けてしまってますが、“AB763”の回路(63年7月)です。


ちなみにセットで売られていたスピーカーキャビネットですが、、、
まだ車に積んだままですw
15インチ2発キャビでかなりデカいので、家にはもう置き場所がありません(汗)
元々ヘッドだけ欲しかったので、キャビはこのままどこかに売りに行きましょうかねー ^m^


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我が家にあるRoccaforteのキャビで鳴らしてみました。
まだ全然弾き込んでいないので簡単にファーストインプレッション程度ですが、整流部がソリッドならではのストレートさを感じるサウンドですね!過去に所有していたビンテージFenderアンプ(ヴァイブロラックスリバーブ、バンドマスター、ベースマン、プリンストン、デラックスetc…)の中では想像通りバンドマスターあたりに通ずるキャラ設定だと思います!
乱暴に言うと、ブルースっていうよりはロック、ポップス向きみたいな。どっちかと言えばっていう話ですからね(^^)
※下にペダルで歪ませた動画も載せましたのでご参考になさってください!

当然ながら家では全然ボリュームを上げれてませんが、きっと85ワットという出力から察するにかなりヘッドルームも大きいんでしょうねー。アンプ前段に直列で入れたディレイもキレイに掛かる掛かる!(笑)


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動画は後日撮ってブログにアップしようと思います(^^)
という訳で1967年製Fender SHOWMAN-AMPのご紹介でした!


※2023.8.16追記
動画を撮りましたのでアップします!


ギターは、JUNTONE アルニコロッドマグネットP90をフロントに載せたZodiac。
キャビは動画に映ってるRoccaforteの12インチキャビ2台(Celestion Vintage30 & V-Type)。
Zauber Pedals ABYSS mod.ペダルでリバーブとディレイだけ掛けています。
まさにクリスタルクリーンという音ですよね!(^^)

バンドマスターを使っていた時もそうでしたが、個人的にはブライトスイッチをONにしてトレブルを少し下げ気味にするのが好きですねー


※ 2023.8.19追記
歪みバージョンの動画も撮りました!
ギターはTokaiの81年製LOVE ROCK。
アンプ・キャビは上記のクリーン動画の時と同じで、歪みはペダル(TRICOLORS Eugene the Jeepと同Caper Molly)で作っています。
ピッキングのコキュコキュ感が大好物です(^^)


※ 2023.9.16追記
ちなみに、このSHOWMANに名前が似た「DUAL SHOWMAN」というアンプも存在します。
この2機種の違いについて。。。
シルバーフェイスになったばかりの頃のSHOWMANとDUAL SHOWMANはフロントパネルのモデル名に「DUAL」と書いてるか書いてないかの違いだけで あとは全く同じ外観をしています。出力も同じ85ワット。
一体なにが違うんだ?と思い調べましたところ、付属するキャビが違うそうです!
(多分ですがSHOWMANは1発キャビで、DUAL SHOWMANは2発キャビ)
それに伴い、SHOWMANには8オームの出力トランスが、そしてDUAL SHOWMANには4オームの出力トランスが搭載されているという違いがあるそうです。
僕自身 気になっていたことなので、備忘録もかねて追記しておきました!