所詮アマチュアギタリストの僕にとって、ライブで必要な実用的ギターなんてせいぜい2本あれば十分だったりするんですが、「実用のためのギター」と「趣味のギター」は完全に別腹なのでどんどん本数が増えていってしまうんですよねー。。。


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そういう意味で言いますと、今回ご紹介しますギターは「趣味のギター」。
もう完全に見た目だけで買いました!
KAPAContinental(コンチネンタル)というギター。1965年製です。
僕にとってはブランド名、モデル名、そしてその容姿を見るのも含めて完全に「はじめまして」なギターでした。


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KAPAは1960年代中期、アメリカの楽器屋さんのオリジナルブランドだったそうです。
ネットで見た情報によると、ボディとブリッジとトレモロユニットは自社製で、残りの部分はほぼ全てドイツのHofnerから供給された物で組まれているとのこと。たしかにピックアップなんかはHofnerの有名なバイオリンベースのステープルピックアップ(の6弦版)ですもんね。

パッと見の率直な感想は、Fender JazzmasterのB級コピーという感じ(笑)。
ちなみにKAPA製品の価格帯は当時のFenderの半値ほどだったそうです。


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ヘッドストック。なかなかセンスのいいロゴですね!
MADE IN U.S.Aの表記があります。
ナットはエレキ堂さんで新たに製作していただいたのですが、ゴメンナサイこの写真はナット交換前の写真でした。。


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ヘッド裏面。ウェザーチェックがビッシリですね。ペグは片側6連
2、3弦のペグのトルクが怪しかったんですが、油をさして復活しました。


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ローズウッド指板スケールは所謂ロングスケールです。
ナット幅は約42mm。一般的なギターは指板エンドへ行くにつれてハの字に広くなっていきますが、このギターはあまりハの字に広がっていかないタイプでなので弦間ピッチが狭いです。


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近年の流行を基準にして言うとネックの厚みは決して薄いわけではないんですが、前述のようにハイフレットへ行ってもあまり幅広くなっていかないタイプなので、全体的にこじんまりとした握りに感じます。
こちらもウェザーチェックがビッシリ。


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トレモロユニットフェンダー ジャズマスターのをコピーした感じです。
実は僕ジャズマスターは触ったことすら無いので比較することはできませんが、このコンチネンタルのトレモロユニットはヌルヌルと滑らかに動いてチューニングもほとんどズレない優れものです!これはハマりそうな新触感…!
アームアップもできます。

ブリッジ
ギブソン ABR-1の簡易タイプ的なものですね。ジャズマスターのように前後に動くタイプではなく、ABR-1のように動かないタイプです。


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色はメタリックが入っているのがわかるでしょうか。
PCのディスプレイによって見え方に違いはあると思いますが、FENDERで言うところのレイクプラシッドブルーが焼けてグリーンになったように見えなくもないです。


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ボディバック。こちらもウェザーチェックがビッシリで貫録あります!

ところでこのギターについてのネット上の文献をいろいろ見ても、ボディ材の種類について明確な記述はありませんでした。きっと入手しやすい木材(価格やルートなど)をその都度その都度チョイスしていたのでは?と想像します。「バスウッド」や「ポプラ」が使われていると思う、と書いている海外のオーナーさんのブログ等は何件か見たのですが、僕の個体は木肌が見える部分の色や木目から想像するにマホガニー系の木材だと思います。

ギター本体の重量は2.8キロと軽量です。


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ジョイントプレートもなんだかオシャレなんですよねー(^^)


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ピックアップHofner社製のステープルピックアップ(ハムバッカー)です。
歪ませればまだ誤魔化しは効くんですが、クリーンは抜けないし音像が遠くてこのままだとちょっと実戦では使えないなぁという感じww

あと購入したクロ○ワ楽器の説明では「高さ調整ができないタイプなのでフロントとリアに音量差あり」とのことでしたが、あとからエレキ堂の村井店長に見てもらったところ、音量差はリアPUの断線のせいということがわかりました…(汗)


ここで一旦、純正状態の音を載せておきますね。
ピックアップセレクターは2段階スイッチが2個という仕様。
Fenderのデュオソニック2やMUSTANGと同じ仕組みならわかりやすいんですが コンチネンタルのスイッチは配線が特殊で、村井店長に何度教えてもらっても僕にはチンプンカンプン(特にミックス時)で結局未だに理解できていません(苦笑)
上の動画では、和音を弾いてるのがリアPUで単音を弾いてるのがフロントPUの『つもり』です(笑)


さて、では中身を見ていきましょう!!
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とりあえず電装系をピックガードごと外した状態。
キャビティのザグりはお世辞にもキレイとは言えないです(笑)。きっとザグリのルーティングはフリーハンドですね。。
ところでこのギター、弦アースがとられていません。。。古いギターでたまにありますよね。でも不思議と弦に触っていなくても全然ジージー鳴らないんですよ。どういう仕組みなんや。。。
あ、僕はワイヤレスだからアクティブになっているからですかね?


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パッと見はフェンダーのフローティングトレモロのようですが、ロックしたり調整したりという機能はありません。その辺はやはりコストカットされてる感は否めませんね。


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ボリューム・トーンポットはCTS製。ハムバッカーですが250kΩです。3つ全てポットデートは65年を示しています。スプリットシャフトなので、65年当時のFenderストラトに使われているポットと同じ物なんですよね。それだけでなんか得した気分に(笑)

ジャックはスイッチクラフト製
PUセレクタースイッチはスタックポール製でした。
コンデンサはスプラグのセラミックコンデンサです。


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という訳でKAPAコンチネンタルの紹介でした!
…と普段なら締めに入るところですが、今回は続きがあります。

このコンチネンタルですが、まずPUセレクタースイッチが実用的ではないこと、そして前述のようにピックアップの音がお世辞にも良いとは言えず、さらに1つは断線していることが発覚してしまったので、電装系は総とっかえします!!


とりあえずさっきも載せた画像ですが、、、
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ピックアップキャビティがめっちゃ浅いので、ハムバッカーを載せるためには足が入るスペースを掘らなければいけません。
…ていうかまぁ音的にもハムバッカーを載せる気はほぼ無いんですけどね(笑)


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サウンド的にもルックス的にも第一希望だったP90(ソープバー)はフロントにもリアにもなんとかザグり追加無しで載せられそうです
よし、これでいきます!
とりあえず現状ではP90が1個しか余ってないので、まずリアだけに載せてみます。なんせ純正PUはリアが断線していたため、まだ『まともなリアの音』を聴けてないので(笑)


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家にあった、いつ買ったかも覚えてないジャズベース用の古いコントロールプレートに、新たな電装系パーツを載せて配線しました。

ポットはBournsの500kΩで、1ボリューム、1トーンに。
コンデンサはよくわからないんですが所謂オレンジドロップって奴ですかね?
ジャックはスイッチクラフト
PUセレクタースイッチはこれまでの難解な物(苦笑)じゃなく普通の3wayトグルに ^m^

近々 良い感じのP90の中古など見つけられた際にすぐフロントに繫げられるよう、今は必要ないけどトグルスイッチを付けておきました。

コンデンサをちょっとトリッキーな位置に配置したのは、このギターはボディ厚がかなり薄いぶんコントロールキャビティが浅く、ポットの上にコンデンサを置くと厚みで納まらないからです。まぁピックガードを作製するまでの「とりあえず」なので、納まってさえくれれば今はいいのです。


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なんだかRS Guitarworksにありそうなルックスになりましたね(怒られるぞw)。
ソープバーのようにボディ直付けで高さも無いタイプだと、Gretschのピックアップなんかもほぼボディ加工無しで載せられそうな気がしますね!


この状態での音はまだ録っていないので文章のみのレビューです。
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コンチネンタルが元来持つボディ特性やトレモロ周りが影響するサスティーンの短さのせいか、イメージするP90サウンドと比べてちょっと腰高で硬質な感がありますね。太いリードサウンド…というよりコードの響きを活かすようなジャズマスター的なアプローチが合うギターと言えそうです(^^)
まぁジャズマスターを触ったことすら無い僕が言えたセリフじゃないですが(笑)
ただ、これは載せているピックアップLindy Fralin P90が、-10%仕様の物(磁力?巻き数?)なせいも多分にあると想像します!

では、無事にフロントピックアップもGETできたら動画も込みで再度レビューしたいと思っておりますので、カミングスーンということで