ネットの受け売りですが、1940年頃アメリカで生産されたギターの5割以上がHarmony製のギターだったらしいですね!
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そんなHarmonyのフルアコです!これはもう見た目だけで購入しました(笑)
カッコよすぎてずっと見てられます。。。
1965年製METEOR(メテオ?)H-70というモデルです。
ハーモニーブランドは近年復活して現行品の新品もありますが、これはビンテージ。

ボディ幅はES-330や335とほぼ同じの約16インチとのことです。
厚みはこっちの方が少々厚め。


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ノブがビザール感あってめっちゃ可愛いです(^^)


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ピックアップ(カバー)のデザインも非常に秀逸ですね!
仮に音がめちゃくちゃ悪かったとしても(仮にですよ!)絶対に交換したくないポイントですね。この可愛いピックアップが無くなったと想像するだけで、僕的にはこのギターの魅力の半分が失われるようなもんです(笑)


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ピックアップの高さを嵩上げする木製のスペーサーも、ただの木なのに可愛い(笑)


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リアピックアップを外すと、ちょうどブリッジの下あたりにトップ落ちを防ぐ支えの木(名称は知りません)が見えますね。同じシンボディのフルアコであるGibson ES-330も所有している僕としては、このHarmonyの方が木部に関してはガッシリと堅牢に作られているような気がします。遊びが無いというかタイトな感じの作りが、生鳴りにも表れていますよ(私感)。

もちろんES-330が堅牢に作られていないという意味じゃなく、なんていうか330の方が力の抜き方がうまいというか、エアー感や良い意味での遊びを音に落とし込めている感じがします。まぁ端的に言うと330の方が箱っぽいです。


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Dearmond製ピックアップの裏には、1965年5月11日のスタンプがあります。


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菱形のトグルスイッチプレートもカワイイですね。
残念ですが、ピックガードは欠品してしまってます。


そしてこのギター(というかHARMONYの多くのギター)の大きな特徴とも言えるのが、
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3本のビスによるボルトオンジョイントです!
横方向に力を加えてもネックがズレることは無いですし、そもそもボルトを締めなくてもネックがなかなか抜けないくらいに非常にタイトに作られています。


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指板は普通にローズウッドですかね?黒々しててなかなか良い色味です。


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羽子板のような幅広なヘッドストック
MADE IN USAと印刷されたロッドカバーに、金属製のエンブレム。


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ペグはオープンギアのクルーソンタイプ。メーカーなどはわかりません。
5弦4弦のトルクが固くなっています。


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ボディバック。さりげなくフレイムが出ています。
ちょうど木肌が見えている丸い部分にアーチがつけられている形状です。


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トップ側もアーチトップになっています。
ちなみにブリッジ下にある黒い物は、共鳴対策のために僕が挟んだスポンジです。


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ネック裏。材はマホガニーですかね?
サイドの塗装が薄くなっていて、弾かれてきた個体であることを感じさせます。
ネックの形状は、結構厚みがあって丸棒を握っているような感覚です(笑)
厚めなネックが好きな僕にとってはとても弾きやすいですが、特殊っちゃ特殊なので、モダンな幅広で薄いネックが好きな人は買う前に絶対試奏するべきだと思います。


そのネックの形状というかサイズ的な話ですが、
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うしろに写っているGibson ES-330と比べて、ハーモニーの方がネックエンドの幅がかなり細く見えると思います。実際に弾いてても一般的なギターのように、ハイフレットに行くにしたがって太くなっていくような感じが全くしないのです。

なので、要所要所を計測してみましたら、

ナ ッ ト幅・・・Harmonyは45mm ES-330は42mm
12フレット幅・・・Harmonyは48.5mm ES-330は52mm
弦間ピッチ ・・・Harmonyは9.2mm ES-330は10.5mm(サドル上)

となっておりました。
ES-330(多くのGibson)はナットから12フレットまでで幅が1cm広がっていくのに対し、Harmonyは3.5mmしか広がっていないのです。なのでHarmonyを弾いているとハイフレットに行くにつれてむしろネック幅が細くなってるんじゃないか?という錯覚が起きます(苦笑)
ナット幅はHarmonyの方が太いのに12フレット幅は逆にGibsonの方が太いという逆転現象が起こっていますからねぇ。

いやぁ、これはなかなかに特徴的なネックです。。

サドル上の弦間ピッチもGibsonとHarmonyでは1.3mm違います。大した違いじゃないように聞こえますが、弦は6本ありますからトータルで6弦から1弦までの距離がGibsonよりも6.5mmも狭いと言うことになります。
この差は演奏面での違いはもちろん、ブリッジを交換する際の互換性など物理的な面でもいろいろと気を付けなきゃいけませんね。


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生音は同じくフルアコのES-330に比べてこじんまりとしてて、ビザール的な見た目やイメージよりも「ドンガラガッシャン感」は無いですね、意外と。アンプに繫げた音は、330ほどジャギ!!っとしたエッジーさは無い代わりにHarmonyの方がレンジが狭くコロコロ鳴りますね。誤解を招く表現になるかもしれませんが、フルアコというよりセミアコにより近いっていう感じですかねー。

短いですが、音を撮ってみました!



という訳で、ハーモニー H-70の紹介でした!
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先日スタジオでも鳴らしてきました。
Harmony、KAY、Silvertoneなどこの手のギターって、良く言えば味わい深い一方、現代の音楽では使いどころがかなり限定されるイメージもあったのですが、意外とそんなことも無さそうです(^^)
とは言え、やっぱりこの見た目にハマったなら音は二の次だったりしますけどねー^m^
60年代のビンテージ(と言っていいのかな?)ですが、値段も安いですし、こういう味わい深い感じがお好きな方にはオススメです!


※追記
ブリッジを交換しました!↓↓↓



※追記
ピックガードを取り付けました↓↓↓