頭の中で機材の妄想を膨らましながらあーだこーだ考えている時が実は一番楽しい、というのは皆様おおかた同意していただけるところだと思います。
しかーーし。
どれだけ妄想を膨らませようとも、ネットのレビューを読もうとも、実際のところは自分で使ってみなきゃわかりません!
という訳で、

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話題のBOSS MS-3、縁あって入手できました!!
しかし小さいですね・・・!同社のスイッチャーES-8と比べるとミニチュアのようw
MS-3の方がES-8よりもスイッチの間隔が狭いです。

(ちなみに、MS-3にまつわる僕の妄想歴はコチラコチラをご参照ください)

まず、一番懸念していたのがパッチチェンジ時音切れについて!!
結論から言いますとたしかに音切れしますが、まぁ問題ナシかな。
100人いれば100人が違う感覚を持っているので、これはあくまでも僕の評価です。
パッチチェンジ時に完全なるタイムラグゼロを求める人にとっては不満なのでしょうし、「ほんのちょっとの音切れまでなら許せるかな」っていう人にとっては及第点なのでしょう。MS-3ユーザーでお友達のジェイさんのように、ライブ慣れされててスイッチを踏むタイミングなどとてもお上手な方にとってはまったく問題にならないのでしょう。
・・・ただ「人それぞれ」で片付けてしまうと元も子もないでの僕的に具体的な指針を示すとするならば、ES-8のパッチチェンジタイム(0〜10)で表すと2か3あたりと同等の音切れだと感じました。0.00…秒の世界なんて計測できないので、あくまでも体感的なものですけどね
ネットのレビューでは「酷い」とまで表現されている方もおられたので 一体どの程度のものなんだろうとビクビクしていましたが、僕個人の感覚としてはそこまでではないです。ただやっぱり完全を期待してた人にとっては不満というのも心情的にはよくわかりますね。だって、欲を言うなら音切れ時間はゼロであってほしいですもん、やっぱり。



あと密かに心配だったのが、操作性
そもそも僕は我がギター人生の中においてマルチエフェクターという物にあまり触れてこなかったし、こういう機材に対する苦手意識(というか食わず嫌い)が強いので、説明書見た瞬間に「あ、無理」と諦めてしまわないだろうか?と心配でした(^_^;)
そこに対する結論は、半分当たってて 半分外れてたみたいな感じかなぁ。。。

まず、コンパクトエフェクターは筐体やそのツマミが常に見えてるので、直感的かつ瞬間的にパパっとできるのが強みだと思うんです。
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たとえば「歪みが欲しい」と思ったら、歪みペダルをカチャっと繋いで3〜4つ程度のツマミを回すだけって感じですよね。素晴らしい。簡単!当たり前だけど。


ところがMS-3で同じことをしようとすると、
まず「エフェクターを1段追加しますよ〜」と本体に指示してからその接続場所を選び、
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ズラーーっと文字で書かれたエフェクト一覧をスクロールさせて「OD/DS」という欄を探しだし、、、


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その中から好きなタイプの歪み(これも文字)を一覧からダダーーっとスクロールして選んだら、そこからやっとパラメーターをいじる。という作業になります。当然ここに来るまで何度もボタンやツマミを触ることになります。
常にツマミが見えてるコンパクトエフェクターに対し、マルチだとツマミの画面を呼び出さなきゃ操作もできなければ今ツマミがどれくらいを指しているか見る事すらできないのです。。。

あくまでも「慣れ」と「気分」なんでしょうけど僕はこういう操作があまり得意じゃないんですよね しかもなぜMAXが100じゃなくて120という半端な数字なんだ!?と、どうでもいいところにまで突っ込みたくなるというね。いや、でも、わかってるんです。「四の五の言わず慣れろ!」というのが答えなんだということは。それに、マルチはたくさんのエフェクトが搭載されていることが売りの1つでしょうから、こういう操作になって然るべきだということもわかってはいるんです。
ただ、ピロさんやデリさんに使わせていただいたZOOMのG3やG5はディスプレイにエフェクターの絵が表示されるので『楽しい!』って思いながら操作できたんですよぉ。僕って単純(笑)
思い返せば本もそうだ。文字だけの本は読まないけど、写真や挿絵が入ってる本なら読めるっていう・・・
まぁ結局、「わからん!無理!」とはならず、面倒臭いながらも理解してなんとか操作はできました。こういう機材に慣れてらっしゃる方に「甘ったれるな」と怒られてしまいそうですね



あと気になるのは、やっぱりですよね!!
まず断っておきますと、まだ全てのエフェクトは試していません。まぁ当たり前ですね。使いきれませんよ、こんな莫大な量のエフェクト。使った機能だけで言いますと、まずは3つのループにコンパクトの歪みエフェクターを繋いだ時の音。これが売りとも言える機材なので、ここについては書いておきましょう!
僕の第一印象だと、MS-3に繋いぐと「シャリ!」っとするかなと感じました。MS-3は常にバッファを通る設計になっているので、その影響なんでしょうか??ES-8にもバッファがあり、双方の発売時期などを考えたら同じようなバッファの音なのかな?と勝手に想像してたんですが、明らかに音が違うと感じましたね。ES-8はミッドがコクっと出てくる感じですから。
ただ、これはトータルで考えてアンプのイコライジング等で最終的なチューニングをすればいい話です。機材なら何だって通せば音は変わるもんだと割り切れば、たいした問題じゃないです。

続いてはループにお気に入りの歪みペダルを繋ぎ、MS-3内蔵のTS系タイプODでブーストするというパッチを作ってみました。
これはまぁ普通に使えます!本物のTSに似てるかという点はまぁさておき、特に何も問題なく使えますね。が、なんだかコンパクトのODペダルでブーストするよりも妙に扱いやすい音にまとまるような気もしますねぇ。すごいキレイに歪んでる、みたいな?

続いては、ループに歪みペダルを繋がず、MS-3内蔵の歪みだけで作った音。これは正直 今の時点で満足できる音は作れていません。。。僕のボキャブラリーでは表現が非常に難しいんですけど、倍音が妙に整っているというか、直線的な「シャーシャー」というハイが常に歪みに纏わりついてるような。。。たぶんこれって、ライブなど観てるお客さんにとっては気にならないんだと思うんですけど、弾いてる本人はちょっと・・・っていうことなんですよね。また元も子もないことを言いますが、あくまでも「僕の感覚」ですよ
デジタルの歪みのちょっと苦手な部分が出ちゃってる音、って感じでしょうか。。

ディレイ、コーラス、タッチワウ等のエフェクトも少々試してみましたが、これはすごいいい音でしたよ!さすがBOSSクオリティ



という訳で僭越ながら総評です。
試して第一に思ったことは、これは「スイッチャーにマルチエフェクターが付いてきた物」ではなく「マルチエフェクターにスイッチャーが付いてきた物」だと思った方が良さそうです!要はマルチエフェクターとスイッチャーのどっちに重きを置くかで印象がかなり変わると思うんですね。スイッチャー機能メインで買ったら、きっと不満が多いでしょう。スイッチャーとしてはES-8やES-5と比べてかなり自由度が狭いですから。でもマルチエフェクター機能メインで買えば、マルチにコンパクトエフェクターを3つ追加できて さらにそれをプログラミング制御できるなんて素晴らしい!と思えるでしょう。
また、先日リンクしたジェイさんのブログにも書かれていましたが、同じエフェクトでもパッチによって設定を全て変更できるのはマルチの強みですよね!コンパクト&スイッチャーで制御できるのは各オン/オフであって、パッチによってツマミの位置まで制御することは無理ですからね。これはもうマルチの最大の恩恵ですね!!マルチほぼ未経験の僕はここに感動しました

あとはもうなんと言ってもサイズですよね
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ちょっとためしにペダルボードを想定して並べてみましたが、この違いですよ奥さん!
そもそも僕は「ペダルボードを小さくしたい」が主旨だったので、この差は本当に素晴らしいです!!マルチの恩恵を最大に受けるためにEXPペダルやフットスイッチも別途用意すると こんな小さなボードでは足りなくなるんでしょうけど、それでも小型化できることは間違いないですからね!!