実はここ半月ほど、ずっとワクワクしながら待ってた海外からの荷物が。
それが昨日、ついに届きました!!\(^o^)/



ジャーーン!!
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MarshallのCapri(カプリ)というアンプです!
1966年〜67年に通信販売のみで売られていたという、約100台限定のコンボアンプ。
以前マーシャルミュージアムで試奏させていただいた時から頭の片隅にずっと居座り続ける存在でした。
「音が」 ではなく 「見た目が」 気になってたんですよね〜(^^)



・・・ところが実はこのカプリ。
海外ではマーシャル史上最悪のアンプと呼ばれています。
リアルに 「worst amp」「sh*t amp(自主規制w)」 などと言われちゃっているのです(^_^;)

まぁ、でも、いいんです!

音的には67年製Super100 と 69年製1987 という2台のMarshallにもう十分満足させてもらえてるので、あとはこういう 「コレクターズアイテム」 的な方向のアンプに走るしかないのですw
要は完全なるコレクション目的ですね♪
競馬で儲かって泡銭が入った時じゃなきゃ、なかなか手を出そうとも思えないアンプですw



さて、さっそく細部を紐解いていきましょう!
Capriでググっても画像は本当に少ないので、手前味噌ですが貴重なんじゃないでしょうか!?

まずは改めてフロントビュー。
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いや〜、もう文句の付けようがないカワイさです。
ハーフスタックをそのままキュっと小さくしたようなルックスですね。赤いトーレックスというのもまた収集意欲を掻き立てます。鮮やか!!
筐体のデザインはチラっと調べただけでも2種類存在しますね。



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コントロールパネル。
電源スイッチとTONEノブとVOLUMEノブ。INPUTは特に表記は無いですが、上がHIGHで下がLOW。
CAPRIのプレートがキュートです。



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バックビュー。一気に安物感が!!
昔懐かしいダイヤル式テレビの裏面も、こういう材質の板でしたよね〜。
ちなみに電源は220Vなのでステップアップトランスが必要です。



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裏蓋を開けたところ。
かなり簡素な感じですね。パワー管はEL84、プリ管はECC83。各1本ずつです。



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スピーカーです。
マーシャルミュージアムで試奏させていただいたのは8インチが2発の仕様だったんですが、僕が買ったのは10インチ1発の仕様です。
ググったところ、どうやら当時のVOXの小型コンボアンプにもこれと同じ外観のスピーカーが使われていたようです。まぁ、当時の比較的安価なアンプに搭載されていたスピーカーといったところでしょうか?



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とっても軽い、Celestionの10インチスピーカーです。製造年を示すスタンプは見当たりませんが、9710という型番?(Tナンバーではないみたい・・・)と15Ωの表記がありますね。



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ちなみにこのスピーカー。ボイスコイルタッチが出てます。
コーンを押すと 「ガサゴソ」 って言います
今まで何本もビンテージCelestionを所有してきましたが、やっぱりボイスコイルのタッチが出ている個体は非常に多いですね。



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シャーシを取り出しました。
ハンドワイヤードのポイント to ポイントです!



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シャーシを取り出さなきゃ見えない部分に、ラベルがしっかり貼られていました。
TEST 71年4月21日。
・・・え?
Capriは1966〜67年に作られていたアンプのはずですが??
(The History of Marshallにもそう書かれている)

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・??(・_・;)



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シリアルナンバーを発見!
Cシリアルなので、やっぱり正真正銘の1971年製ですね・・・



さて、あとは僕には解説できないので、写真をザザっと掲載します!

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と、こんな感じでございます!



さて、あとは気になるサウンド。。。
こうして海外から取り寄せた物は、音が良いか悪いか以前にまずちゃんと鳴るかどうかでドキドキ

ギターを挿してジャーーン。。。
おお、とりあえず音は出ました。
各ノブやジャックに、ガリやノイズもありません。
動作は問題なし!!

しかし僕は、動作チェックしている時点で気付いてしまいました。
ブリンブリンのボワンボワンで、
バリバリ割れるように歪む その独特のキャラに・・・


カプリは過去にマーシャルミュージアムで試奏しました。
正直 「いい音だ」 という記憶は無いのですが、でもここまで激ブーミーだった記憶も無い・・・・・
思い出が年月とともに脳内で美化されていたのでしょうか。。
こ・・・これは・・・・・・・さすがMarshall史上最悪のアンプ・・・・・・・・・・・


とりあえず、手元にあったiphoneで簡単に撮ってみました。


動画はハムバッカーのリアで弾いてます。。。
シングルコイルで鳴らせばまだブリブリ感は軽減するのですが、それにしても・・・

耳が肥えてらっしゃるレコーディングエンジニアの遠藤さんにこの動画を見ていただいたところ。。。

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ただのラジオや 壊れかけのRadioならまだしも、壊れたラジオですよ。。。
遠藤さんには 「壊れたラジオのようなチープなギターサウンドでレコーディングしたい」 と希望されるギタリストさんがいたらお声掛けください とお伝えしておきました!


このCapriってアンプ、当時はどういう位置付けでどういう客層をターゲットにしていたのでしょうね??
っていう話を、アンプ馬鹿仲間の1332さんとしましたら、、、

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・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
ぶっちゃけ、僕はCapriよりもMGの方が数段素晴らしいサウンドだと思います・・・
あ、もちろん大のMarshallファンとしての愛情表現ですよ!ww


1332さんにはいろんな内部画像をお見せしながら改善策を相談したりもしたんですが、でも実際、Capriを素晴らしい『使えるトーン』に仕立て上げるのもなんか違う気がします。敢えてカプリを弄らなくても、使えるサウンドのアンプは他にたくさん選択肢がありますし、Capriは上記のLINEでのやりとりのように
「プププ!」という笑いを提供してくれるキュートなアンプでいてもらうのが正しい姿だと思うのです。

・・・と言っておけば、このアンプの存在意義に僕自身納得できる気が・・・w



しかしここで僕はあることに気付きます。
ボイスコイルタッチの酷いオリジナルスピーカーじゃなく、別のまともなスピーカーで鳴らせば、もっと聴ける音になるんじゃないか!?

という訳で、
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Badcat Unleashを通して、外部キャビに接続して鳴らしてみました!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


さっそく1332さんに結果報告。
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ダメでした・・・
でもバリバリ鳴ってたのは間違いなくボイスコイルタッチの酷いオリジナルスピーカーのせいだったようで、外部キャビだとバリバリと割れなくはなりました♪
でもブリンブリンでボワンボワンなブーミーキャラはまったく改善せず。
これはスピーカー云々の話では無く、アンプの回路設計そのもののせいでしょう。




しかしこのCapri。
なにが素晴らしいって、写真写りが最高に良いです!!\(^o^)/

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レスポールの赤味ともまた良く合いますね!


改造したり中身を入れ替えたりして 「普通に使えるアンプにする」 のも良いですが、せっかくこれほどの良い状態を2016年まで保って存在してきてくれたのですから、ありのままの姿を残す方が良いのかもしれませんね(^^)
正直、海外からで送料もかかってるし結構高い買い物でしたが、それでも 「失敗した」 とは思わずに美味しいと思ってしまうあたり、僕のMarshall愛も結構なところまで来てるな、と自覚できる出来事でした(笑)



※ 2016.03.08追記

CapriをGuyatone2発キャビに繋ぎ、Digitech Bad monkeyでゲインブーストしてみました(^^)


またiphone撮影なので音質はよろしくないですが、capri純正スピーカーで鳴らすよりはまぁいいかな?っていう程度に変化。
ピッキングのアタックが潰れ、ワウ半止めのようなニュアンスもあり、ブリブリっとしたファズみたいな感じもしますね^m^
勝手な想像ですが、なんとな〜くJensenのアルニコスピーカーとか合いそう(^^)



※さらに追記

これまでの動画はハムバッカー搭載のギターを繋いだものでしたが、シングルコイルのストラトを繋ぐとハムバッカーよりいい感じでした(^^)
コチラに詳細を記載しています!